合格体験談
進学先:Boston University MBA, MS (企業派遣)
TOEFL®:623、GMAT®:650
期間:1999〜2001年
現在の仕事:ITコンサルタント(国内大手シンクタンク)
私は1999年〜2001年の2年間 米国のBoston UniversityにてMBAとMS(情報システム)を学びました。今ではもうだいぶ昔のことになりますが、出願を始めとしたビジネススクールへの入学準備は苦難の連続(同時に充実した楽しいものでもありました)で、今でも良く思い出します。それまで海外在住経験が全くなかった私にとって、英語による出願はハードルの高いものでした。TOEFL®、GMAT®といった試験は繰返し勉強することでどうにか一定のレベルに達したものの、英語による自己アピールが求められるエッセイとインタビューは最大の難関でした。「米国人のAdmissionにどのような点をどう表現しアピールするか?」この点をきちんとサポートしてくれたのがラウンド氏でした。
初めてラウンド氏に出会ったのは99年の9月末頃でした。9月末といえば、普通はエッセイの準備がそれなりに進んできている時期のはずですが、私はまだ手付かずでした。ラウンド氏は焦る私を諭し、バックグラウンド、仕事の内容、学生時代等々、私の過去の情報をきちんと整理してくれました。今振り返ると、この第1ステップとして当たり前の作業をきちんと行ったことが良い結果を生んだのだと思います。実は、私は時間短縮のために、会社にあった過去の企業派遣生のエッセイを切り貼りして第1版を作成し、それを肉付けしていくアプローチを考えていました。ラウンド氏がこのやり方を明確に否定してくれたおかげで、エッセイ、インタビューとも他人の書いたものを間借りせずに、きちんと自分らしさをアピールすることができました。
ラウンド氏にはそれから約半年間、ほぼ毎週のようにエッセイを始めとする出願準備のサポートをいただきました。エッセイについては、中身を書いてはたくさんの指摘をいただき、また書いては別の角度から指摘をいただき、といった感じで殆ど終わりのない作業のようでした。平日は仕事で殆ど時間が取れない中、このような作業は正直きついものでしたが、プロとして一貫して妥協を許さないラウンド氏の前では、自分としても弱音を見せたくない気持ちがありましたので、黙々と作業を続けました。このような緊張感のあるカウンセリングを続ける中で、エッセイの中身が充実してきたのはもちろんのこと、インタビューおよびその後の留学先での自己アピールに自信が持てました。お蔭様で第1志望先の1つであったBoston UniversityのMBA, MSのDual Degreeコースに合格(さらに初年度の学費の1/3を免除という奨学金のオファー付き)することができ、結果として十分に満足いく内容で終えることができました。
話題を変えて、留学先および帰国後についても少々触れたいと思います。
留学期間は準備期間以上にハードな日々が続きました。特に最初の半年はその日その日にやることで精一杯であり全く余裕がない状態でした。授業にしろチームミーティングにしろ、とにかく何か喋り、アウトプットを出さない限り認めてもらえませんので緊張の連続でした。考える、議論する、そしてまた考えて議論する。米国式の教育のエッセンスはこのような激しいInteractionにあります。日本人であれ誰であれこのInteractionについて行くことが求められます。実際、ビジネススクールの授業の大部分を占めるケーススタディでは、自分の考えを主張し、他人の考え取り込み、そして多種多様の考えをまとめるフレームワークを作り普遍化する、という作業ばかりで、「ビジネス理論を体系立てて教えてもらえる」という日本人が持つビジネススクールのイメージとは程遠いものでした。
現在、私は某大手シンクタンクでIT戦略立案や情報システム部門の組織改革等を専門とするコンサルタントとして働いています。私が留学時代に学んだケースや教科書の中身・知識は殆ど役に立っていませんが、ケーススタディで訓練された作業手法や思考プロセスは大いに役に立っています。また、卒業生のネットワークやなれない環境の中で何とかやりくりできた自信など無形の財産が多くあると思っています。今後の進路は未定ですが、どこへ行っても留学先で得た経験は活かせるものと信じています。
最後に、ラウンド氏との留学準備の頃から既に5年程経ちましたが、ここで改めてラウンド氏に感謝したいと思います。また、今後のアプリカントのためにも益々の御活躍をお祈りしたいと思います。